正社員でも転職が厳しくなる30代。
30代のフリーターが正社員を目指すのはムリだとあきらめていませんか。
自己流で正社員を目指すのは難しいですが、就活方法を選べば正社員になることが可能です。
ここでは、30代のフリーターが正社員になる方法をご紹介します。
30代のフリーターで正社員になる4つの基本
これから30代で正社員になる基本をご紹介します。
ここをおろそかにすると、正社員になる可能性がゼロになってしまいますので必ず読んでください。
応募書類対策をしっかりやれば正社員になれる
まず書類選考やWEBレジュメ(求人サイトの応募時に送る経歴)をしっかり書きましょう。
履歴書は最終学歴の入学から卒業(中退)までを正式名称で書いてください。
次に、履歴書の職務経歴と職務経歴書は短期間でも正社員経験があれば必ず書きます。
フリーターとして職を転々としている場合は、応募先と業界や職種の近いものが先頭になりやすい古い順または直近順に書きましょう。
また、履歴書では写真が重要です。スーツまたはジャケット着用した状態で清潔感のある写真を添付します。
最後に志望動機ですが、当たりさわりなく書いて使い回すと採用担当者に見抜かれます。
- 自分を雇うとどんなメリットがあるか
- 自分に何ができるか
- 入社後に何を成し遂げたいのか
この3つを伝えると採用担当者に響きます。
なお、自己PRで悩む人もいますが、自己PRでは下記の3点の中からテーマを絞って書いてみましょう。
- フリーター経験の中で学んだこと
- 失敗したことを活かした経験
- アルバイト先で貢献したエピソード
志望動機と自己PRは論理的かつ簡潔に書くとわかりやすい文章になります。
面接対策をしっかりやれば正社員になれる
面接日前の注意点
まず、フリーターの人にはビジネスマナーが身についていないのではないか、という採用担当者の先入観があります。
ビジネスマナーに不安がある人は事前にネットや本で調べて、練習をしておきましょう。
また、面接の流れや良く質問されることがネットや本に掲載されているので、事前に答えを考えておきます。
志望動機と自己PRは応募書類と相違がないように注意してください。
面接日当日の注意点
緊張しやすい人は事前にリラックスできる時間を作って、適度にリラックスした状態で面接に臨めるようにしてください。
会社に一歩入ったら試験はスタートしていると思って、すれ違う人にも挨拶をして採用担当者とも笑顔でハキハキと応対します。
面接会場に入室した時も笑顔でハキハキと声のボリュームにも気を配って、自己紹介をしましょう。
人は出会った3秒で印象が決まります。
最初が肝心です。
正社員になりやすい転職方法を使う
フリーターから正社員になった人が多い転職方法が3つあります。
アルバイトから正社員登用を狙う
正社員登用有りのアルバイト求人にアルバイト入社をして、勤務態度をみてもらって正社員を狙う方法です。
応募時する前に
- 正社員登用された人が何人いるのか
- 正社員登用される確率は高いのか
を確認してから応募してください。
紹介予定派遣を使う
派遣には同じ企業に5年間派遣社員として働く登録型派遣と派遣先企業が定めた期間(3ヶ月~6ヶ月)を派遣社員として働き、双方合意の上で派遣先の正社員になる紹介予定派遣(TTP)があります。
紹介予定派遣は適性検査や面接を行うことが可能なため、正社員と同様の選考があります。
なお、紹介予定派遣に応募するには派遣会社に登録しなければなりません。
正社員経験がないと登録できないことや、紹介予定派遣を希望しても社内選考で落とされることがあるので注意してください。
登録型派遣で5年勤務して正社員登用を狙う
派遣法の改正により同じ派遣先で5年働いた派遣社員を、派遣先で直接雇用しなければならなくなりました。
ただし、この派遣法を見越して4年ぐらいで契約更新をせずに、人を入れ替える企業も多いので4年の間にスキルをしっかり身につけないと正社員雇用は難しいでしょう。
業界を選べば正社員にもなれる
正社員になりやすい業界があります。
それは30代が「若い」と思われる業界です。
- 介護
- 飲食
- アパレル
- 製造
- 建設
- 警備
- 運送
この7業界はアルバイトからの正社員登用や、登録型派遣からの正社員登用が狙える業界です。
介護や建設、運送では必要な資格を会社負担で取らせてくれる企業もあります。
また、介護や製造では寮完備の働き場所もあるなど多少給与が安くても福利厚生が充実している企業もあるので、この7業界は狙い目です。
30代のフリーターが正社員への転職をする5つの手段
30代が正社員になる手段は大きく分けて5つの手段があります。
30代のフリーターが正社員を目指すのであればなり振り構わずチャレンジするしかありません。
1週間に50社以上応募することを目標にありとあらゆる手段を使ってチャレンジしていきましょう。
就職サイトや求人誌を利用する
求人誌であれば「Town WORK」 や「DOMO」「Job aidem」などが有名です。
これらは、アルバイト情報誌ですが正社員の求人や正社員登用有りのアルバイトが、多数掲載されているので必ず読みましょう。
求人サイトは就職・転職活動で登録は必須です。
企業のHPから応募する
正社員になりたい企業が決まっているのであれば、企業のHPから応募する方法があります。
しかし、企業のHPではエントリーシートが充実していません。
そのため、応募要件に満たしていなくても「メールか郵送で履歴書と職務経歴書を提出してください」という連絡が来ます。
自分が応募要件に満たしているのか、事前にメールや電話で確認してから応募書類を送るようにしましょう。
就職フェアやイベントに参加する
「DODA」「type」「女の転職@type」「アイデムスマートエージェント」などの企業が主催する転職フェアやセミナーがあります。
転職フェアでは採用担当者と話が出来るので、経歴が不安な人は確認したうえで応募することができます。
ハローワークを利用する
ハローワークではさまざまなサービスを無料で利用することができます。
特に社会人経験の浅い人向けのジョブカフェのキャリアカウンセラーや就職セミナーなどは積極的に活用してください。
自己分析対策の「VIP職業興味検査」や「GATB厚生労働省編一般適性検査」も無料で受験可能です。
ただし、職業紹介にはブラック企業も含まれるので、自分で調べて納得してから応募しましょう。
就職・転職エージェントを利用する
就職・転職エージェントは民間のハローワークです。
ただし、企業から紹介手数料を得て利益を上げているので、求職者が企業に支払う費用は発生しません。
ハローワークと異なる最大のポイントは、転職エージェント独自で紹介先を調査したうえで求人を紹介してくれるため、ブラック企業に就職するリスクが減ります。
転職エージェントは、キャリアカウンセリングから内定(就職)後までフォローしてくれる転職活動のパートナーです。
30代のフリーターには、就職・転職エージェントを利用しよう
30代のフリーターが、正社員を自力で目指すには限界があります。
転職エージェントを利用すれば、自分の弱点をキャリアコンサルタントがフォローしてくれます。
ここでは、転職エージェントを利用すると具体的にどのようなことをしてくれるのか、ご紹介します。
面接の相談にのってくれる
アルバイトの面接と正社員の面接では、採用担当者が見ているポイントが異なります。
アルバイトの面接で不採用になった経験がない人でも、正社員の面接では不採用続きになることもあります。
「なぜ、アルバイトの面接では上手くいっていたのに、正社員の面接ではうまくいかないのだろう」と自分で考えてもわかりません。
そんな時に転職エージェントに相談をすると、実際にどのように面接を受けたのかを聞いたうえで、正社員面接のポイントを教えてくれます。
また、転職エージェント経由で応募した求人で面接の予定が入った時には、模擬面接を行って本番でどう振る舞えば良いのか、どう答えれば良いのか指導をしてくれるので万全の状態で本番の面接に臨めます。
面接日程の調整をしてくれる
シフト制のアルバイトやW ワークをしている人は、面接のメールや電話が来てもすぐに対応することができません。
転職エージェント経由で応募した企業からの連絡は、すべて転職エージェントが対応をして求職者の都合が良い時に連絡をしてくれます。
採用担当者からの連絡に出ることができずに、チャンスを逃してしまう心配はありません。
履歴書・志望動機書の添削もしてくれる
転職エージェントに登録をすると、履歴書と職務経歴書を提出(または専用サイトへ入力)へしなければなりません。
その内容をキャリアカウンセラーが添削をして、採用担当に響く書き方を指導してくれます。
この添削を受けることで、転職エージェント経由で応募する企業と平行して、自分で転職サイトやハローワークなどへ応募しながら正社員のチャンスをつかみにいくことができます。
内定あとの給与交渉もしてくれる
内定後に気になるのが年収や待遇です。
自分で応募をすると企業受けを狙って、年収や待遇について「御社の規定に従います」と言ってしまいます。
そのため、内定後に正社員になったけれどフリーターの時より年収が低くて生活が厳しくなってしまった人もいます。
転職エージェント経由で応募した企業から内定をもらった場合、初年度年収や待遇に不満があればキャリアカウンセラーが企業と交渉してくれます。
転職エージェントの利益は求職者の初年度年収が基準になるので、キャリアカウンセラーは真剣に交渉してくれます。
求職者には転職エージェントの利益は関係ありませんが、自分の年収が希望通りにしてくれる点も心強いポイントです。
30代のフリーター向けの転職サイトの選び方
ITの普及により転職サイトが多数存在します。
転職サイトには総合型と特化型があります。
今回は「フリーター向け」「総合型」「職種特化型」の3 分類に分けてご紹介します。
「フリーター向けの転職サイト」をPRしているサイトで転職する
フリーター向けではアルバイトを多数掲載している中に正社員や正社員登用有りのアルバイトが混在している「はたらいく」や「とらばーゆ」などのサイトと、「バイトルNEXT」のように脱フリーターを目指すサイトがあります。
求人数の多いサイトで転職する
総合型の3大転職サイトである、「リクナビNEXT」「マイナビ転職」「エン転職」は必ず登録しましょう。
運が良ければ企業からオファーレターが来ることもあります。
中途の正社員雇用が多い業界に強いサイトで転職する
業界や職種に特化した転職サイトもあります。
やりたいことが決まっている人は、総合型と併用して登録をしましょう。
【業界別オススメサイト】
- 飲食業界:「求人@飲食店.COM」「グルメギャラリー」
- 建設・土木:「建設求人センター」「ジョブケン」
- Web/IT:「Green」「Find Job!」
- 警備員:「ケイサーチ」「セキュリティワーク」
- 介護:「カイゴジョブ」「カイゴWORKER」
30代のフリーター向けの転職エージェント
転職エージェントも年齢や経験、業界・職種問わず扱う総合型と年齢や業界・職種に特化した特化型エージェントの2種類があります。
ここではフリーターに特化した転職エージェントを4社と、総合型転職エージェントを1社ご紹介します。
DYM就職
対象年齢 | 18歳~35歳 |
保有求人の特徴 | 職種では営業職やエンジニア、販売職などで業種ではIT関係が得意。大手企業の求人も多数あり |
サービス展開地域 | 北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県 |
就職率96%、離職率3%の脅威のマッチング率で第二新卒・既卒・フリーターの就職を可能にします。
フリーターの人にはネックになる書類選考なしで面接に進むことができるのも強みです。
事前に企業を訪問してブラック企業を除外して紹介してくれるので、安心して応募することができます。
ハタラクティブ
対象年齢 | 18歳~30歳 |
保有求人の特徴 | 営業や企画、事務など40種類以上の職種有り |
サービス展開地域 | 首都圏、大阪、名古屋、福岡 |
利用者の90%以上が、最終学歴が大卒以下または社会人経験がない人であるため、5年、10年後を見据えたキャリアカウンセリングや応募書類の添削、模擬面接などのサポートを得意としています。
正社員内定率80%以上で、50%以上が上場企業への就職を決めています。
なお、正社員紹介の他に登録型派遣や紹介予定派遣での紹介も行っています。
就職shop
対象年齢 | 18歳~35歳 |
保有求人の特徴 | 営業職や企画、事務職、接客・サービス職など多数 |
サービス展開地域 | 東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、大阪府、京都府、兵庫県。各店舗へ来店できる人が対象 |
延べ70,000人以上が利用した若年層に特化したエージェントです。
リクルートグループの強みを活かした、どこよりも詳しい企業情報や仕事内容、職場の雰囲気がわかる求人票で、入社後の自分をイメージすることはできます。
書類選考なしで面接に進め、模擬面接や無料研修でバックアップ体制も万全です。
JAIC
対象年齢 | 18歳~35歳 |
保有求人の特徴 | 業界問わず営業系が得意 |
サービス展開地域 | 東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、福岡県を中心とした全国 |
既卒や大学中退者、フリーターの就職支援を「就職カレッジ」という研修後の就職率80%以上、定着率90%以上の無料研修を行っています。
研修ではビジネスマナーやキャリアプランの考え方、営業研修を行います。
説明会から書類選考なしの合同就職面接会まで、2週間で就職することが可能です。
紹介先の企業は事前に訪問して調査を行い、ブラック企業と早期退職リスクのある企業を排除しているので安心して応募することができます。
リクルートエージェント
対象年齢 | 18歳~60代 |
保有求人の特徴 | 大手中小企業、ベンチャー、外資問わず全業種・職種で未経験可能求人多数保有 |
サービス展開地域 | 北海道から福岡に支店有り。就職先は全国各地、海外も対応可能 |
人材サービスNO1(保有求人数、売り上げ)のリクルートエージェントでは、社会人未経験のフリーターへの転職サポートを行っています。
選考対策では、働きながら転職活動をしている人の役に立つ「Agent Report」サービスがあります。このレポートには職場環境や仕事のやりがい、業界動向、企業動向などが詳細に記載されているので、企業研究や面接対策に役立てることができます。
面接に自信がない人向けの「面接向上セミナー」も人気です。
30代のフリーターから転職した人の口コミ体験談
最後に大学を中退した人が30代までフリーターを続けていた男性が、正社員になった体験談をご紹介します。
正社員になろうと決意したきっかけ
大学を家の都合で中退した後は、なんとなくアルバイト生活を続けていました。
同級生が社会人デビューをした頃に、正社員を目指しましたが不採用続きで大学中退の自分に正社員は無理だと諦めました。
30歳になる頃から友人達が結婚したり、家を購入したり、子供もできて、自分も彼女との結婚を意識して正社員を目指すことを決意。
自己流で失敗続き
少しでも稼ぐために夜勤のコールセンターで働いていたこともあり、営業や事務などのオフィスワークを目指して求人サイトで応募しました。
その頃はネットで調べてエントリーシートや応募書類を書いて、応募しましたが書類選考も通過しせず1ヶ月経過。
面接ではスムーズに受け答えができていたと思いましたが不採用になってしまいました。
それ以降は今までの経験を活かせる飲食店やスーパーなど手当たり次第応募して、面接まで進んでも不採用が続きました。
転職エージェントを使って正社員になれた
正社員になるのを諦めましたが、スマホのバナー広告で見た転職エージェントに応募してみました。
キャリアカウンセリングで履歴書と職務経歴書の書き方、面接の受け答えのダメだしをされて、アルバイト感覚で臨んでいたことが不採用理由にだと納得。
また、今後の体力面を考えて立ち仕事より事務系を進められて、コールセンターの運営会社を受けました。
面接セミナーや模擬面接対策を受けて、無事正社員になることができました。
キャリアカウンセリングを受けたことで、アルバイトと正社員の試験が違うことを認識したので、プロの意見は一度聞くべきだと思いました。
まとめ
自己流で正社員を目指してもスムーズに決まることは少ないと思います。
ハローワークでも転職エージェントでも、どちらでもいいのでキャリアカウンセリングや履歴書と職務経歴書の添削、面接対策、就職セミナーなどを積極的に利用をしてしっかりと対策をしてから正社員を目指しましょう。