転職しようとした時に、全く未経験の業種や職種への挑戦を考えることがあります。
中途採用の場合、新卒ではないため、それまでのスキルや経験を活かした即戦力となる人材を求められることが多い です。
そのため、未経験の業種や職種への転職を不安に思う人は多くいます。
- ポイント1:未経験者求人の種類
- ポイント2:未経験の仕事に転職した人が感じたこと
- ポイント3:未経験からの転職が多い職種とその特徴
- ポイント4:未経験の仕事への転職で失敗しない方法
今回は、この4つについて詳しく解説していきます。
『転職したいけどこの年齢で未経験の職種へ挑戦するのは不安…』
『未経験の職種へ転職してついていけるのかわからないけど挑戦したい…』
このような悩みや不安を持っている方は、参考にしてみてください。

挑戦してみたい気持ちがある一方で、失敗したらどうしようっていう不安もかなりある…

今まで覚えてきた知識やスキルが活かせないし、仕事についていけるか不安だよね…
異業種・異職種への転職事情
最近では、一つの会社で生涯働くといった考え方が無くなり、転職する人が増えてきています。
その中で、異業種や異職種への転職も増加しています。
「DODA」が異業種・異職種への転職事情を調査した結果、以下のようなことが分かりました。
- 異業種へ転職した人:59.1%
- 異職種への転職:33.9%
約半数が異業種への転職となっています。
また、同じ業界でも違う職種への転職も約三割となっています。
転職する年齢による違いは、以下のような結果となりました。
- 24歳以下
異業種:70.5%
異職種:48%
- 35~39歳
異業種:50.1%
異職種:28%
年齢が高くなればなるほど、異業種や異職種への転職率は低くなりますが、30代後半でも約半数の人が異業種への転職をしているようです。
未経験者求人の種類
異業種や異職種への転職を考える際に、注意したいのが『未経験者』でも応募可能かどうかということです。
求人の詳細で『未経験者歓迎』という記載をよく見るのですが、それにはいくつかの種類があります。
その種類によって、企業がどのような人材を求めているのかがわかります。
- 業種の未経験者求人
営業・技術職・総合職など、職種の経験はあるが、その業界で働いたことが無い人向けの求人です。
仕事のノウハウやスキルは身についているため、業界に関する知識を習得する必要があります。
- 職種の未経験者
同じ業界で働いた経験があるが、職種や作業内容が未経験である人向けの求人です。
業界に関する知識はあるが、実際の仕事に関するスキルや知識の習得が必要する必要があります
- 完全な未経験者
その業界や、職種の経験が全くない人向けの求人です。
社会人としてのマナー以外、業界や職種に関する知識やスキルを身に付けなければなりません。
また、その中でも正社員を経験したことがある人が前提である場合と、社会人自体が未経験でも問題ない求人があります。
応募しようとしている求人があれば、どの『未経験者募集』になるのか、それに自分が該当するのかをまずは知るようにしましょう。

未経験者求人はどれも一緒だと思ってた!種類を知っていたらどんな人材を求めているか把握できるね!

未経験者の種類が自分に合っていない場合は、採用担当者に問い合わせたり相談しても大丈夫だよ!
企業側の未経験者を採用するメリットと目的
未経験の人を採用すると、最初から教育する必要があり、企業側にはデメリットばかりだと思う人は多いのではないでしょうか。
実は、未経験者を採用するメリットと企業側の目的があります。
知っておくと、面接の際に自分をアピールしやすくもなるので、どのようなものがあるのか見ていきましょう。
固定概念がない人材の確保
業界や業種の経験を長年積んている人の場合、その知識や技術を新しい職場でも活かすことが可能です。
ですがその一方で、新しいやり方や考え方に合わせられず、仕事に馴染めないことがあります。
『今までの会社はこうだった』『そのやり方じゃ上手くいかない』など過去の経験だけにこだわりすぎてしまう場合です。
このような場合、組織としての連携がとりにくくなり、新しい発想も生まれにくくなってしまいます。
逆に、未経験者であっても全く違う業界で経験をしている人の方が、常識にとらわれず、違う視点から物事を捉え考えることができます。
また、こだわりがないため、考え方など会社の理想としている人材を育成することが可能です。
資格やスキルなどを重視している
作業自体は、すぐに覚えられる仕事であっても資格や条件が合わないと働けない仕事のため、経験を重視しないことがあります。
また、管理職を採用する場合、現場で人を見たりまとめられるスキルが重視されるので、実際の作業スキルを問われないこともあります。
このように、必要としている人材によっては、業界や業種の知識、スキル全てを持っている人材が必要ではない場合もあるようです
意欲的な人材の確保
やる気を重視して採用することで、将来的に活躍を期待できる人材を探している場合もあります。
人手は足りているが、会社の将来を考えて採用を考えている場合や、新規事業を検討している会社が多いです。
すぐに採用する必要がある
スキルや経験を重視して募集すると、なかなか応募がこない場合があります。
すぐに人材が必要となる理由は、人が辞めてしまい、現場が忙しい場合です。
また、作業内容によって、そこまでスキルや知識が必要ない場合も同様に、未経験者の募集を行います。
資格手当や、能力給を抑え、人件費の削減をすることも企業側が未経験者を採用するメリットの一つです。
未経験の仕事に転職した人が感じたこと
未経験者求人の種類や企業側の採用目的が分かりました。
次に、未経験の職種に転職した人が働いてみて実際に感じたことを見ていきましょう。
未経験の仕事に転職して感じたこと
未経験の業種や職種に転職して感じたことについて「はたらこねっと」の調査内容を見ていきます。
- 未経験の仕事に転職して感じたこと
スキル・経験不足で悩んだ:35%
教育環境が良くなかった:15%
人間関係がうまくいかなかった:13%
仕事を覚えられなかった:12%
給料が減った:10%
特に何もなし:4%
その他:12%
全く未経験から始めるので、周りとの差を感じやすく新社会人ではないことに対するプレッシャーもあるようです。
また、会社自体は未経験者歓迎であっても、現場の教育環境が整っていないこともありますい。
- 未経験の仕事に転職して苦労したこと
前任者が引継ぎできないまま退職してしまったため、誰も詳細を把握しておらず作業自体最初からこなしていく必要があった。
マニュアルがあったものの、未経験者用ではなく業務の引継ぎだったので、やり方や進め方が全くわからず苦労した。
未経験の仕事に転職して良かった?
未経験の転職は、経験不足や教育環境が十分ではない場合があるということがわかりました。
では、そのような経験も踏まえて転職して良かったと思っている人はどの程度いるのでしょうか。
- 未経験の仕事に転職して良かったか
良かった:89%
しなければよかった:10%
どちらでもない:1%
(はたらこねっと調べ)
不安に感じることはあっても、最終出来に転職して良かったと感じる人がほとんどのようです。
- 未経験の仕事に転職してみて良かったこと
全く知識がない状態からのスタートだったが、仕事を覚える上での姿勢や大切なことはどの仕事でも共通しているので、ある程度経ったころには覚えられた。また、ミスの再発防止などは前の職場で行っていたことを活かしたりもできて役にたった
作業内容などは全くの未経験だったが、自分が理想としていた環境の会社だったので、意欲を持って取り組むことができた。その職場によって大変さは違うが、人間関係や作業効率の改善など悩みなどは共通しているので、今までの経験が全く役にたたないということは無いように感じた。
現場と会社の採用担当のコミュニケーションがとられておらず、現場ではできて当然という感じで接してくる人もいたが、どの職場にも嫌な人がいればいい人もいて、親切に教えてくれたので頑張って仕事を覚えることができた。

最初は、仕事を覚えたり慣れるのに大変だけど、ほとんどの人が転職して良かったと思っているみたいだね!

未経験の業種や職種への転職は無謀なことではないみたい!
未経験からの転職が多い職種とその特徴
未経験者の求人が多く、転職数が多い職種にはどのようなものがあり、仕事内容にはどのような特徴があるのかを解説していきます。
営業・販売関係
販売する商品やサービスについて詳しく知る必要があるのですが、営業スキルに関しては必要な資格などがなく、未経験者求人が多い傾向があります。
コミュニケーション能力が必要となるので、人と話すことが好きな人に向いている仕事です。
売り上げによっては、未経験であっても年収を上げることが可能な会社もあるようです。
売り方などの研修制度などが整っているかを事前に調べるようにしましょう。
製造関係
専門技術や機械の操作が必要な場合もある一方で、工場などの場合、様々な作業があるので未経験からでも働きやすいことが特徴です。
ラインでの仕事の場合、機械などの操作が少なく、必要な資格もないことが多いです。
製造するものによっては、環境が過酷であったり体力が必要となるので、事前に調べるようにしましょう。
また、作業内容は簡単であっても、機械を使用したりする場合、危険が伴うこともあります。
介護関係
高齢化に伴い、人手不足となっており、未経験者歓迎の求人が多い業種です。
関連する資格は多くあるのですが、最初から必要なわけではなく、男女関係なく働くことができる職種でもあります。
将来的にも需要のある仕事であり、資格などの取得によってはキャリアアップも可能です。
作業内容によって体力が必要であったり、深夜勤務などの場合があるので、事前に調べるようにしましょう。
未経験の仕事への転職で失敗しない方法
未経験の職種への転職は、仕事内容や環境の違いで様々な悩みがある一方で満足度がとても高いことが分かりました。
次に、転職する会社を選ぶ上で、失敗しないようにする方法について見ていきましょう。
転職エージェントを利用する
転職エージェントでは、担当のスタッフが付き、ヒアリング後条件にあった会社を一緒に探してくれます。
今まで様々な人の転職に携わってきているので、不安や悩み、希望条件などの相談が可能です。
希望する会社へ既に何人か就職している場合、職場環境や仕事内容について詳しく知ることができます。
また、企業側の採用担当とスタッフが連絡を取れるので、必要としている人材について詳しく把握することが可能です。
会社の評判・口コミサイトで事前に調べる
今働いている、会社の情報を登録したりすることで利用が可能となります。
様々な会社の評判や、口コミを調べられるサイトがあるため、事前に仕事内容や職場環境を調べることが可能です。
部署や勤続年数によっての仕事内容や、年収も記載されていることがあるので、将来的なビジョンも見えやすくなります。

未経験の業種や職種への転職は、簡単ではないけど、無理ではないし、ほとんどの人が転職後活躍できてるみたいだね!

未経験者の種類や転職しようとしている業種の特徴、会社の口コミなどを知ることで、失敗する可能性も下げられるよ!
まとめ
全く経験のない業界や職種へ転職する人は、約6割もいます。
「未経験者の求人」にも種類があり、求められる人材や必要となるスキルが違います。
応募前に、自分がどの未経験者に該当するのかを把握しておくことが転職を成功させるうえで大切です。
転職後、スキルや経験不足を大変だと感じる人はいるが、未経験の業界へ転職をしてよかったと思う人がほとんどです。
業界や職種によって特徴が違うので、仕事内容をある程度把握したうえで自分に合っている仕事を選ぶようにしましょう。
会社の口コミサイトや転職エージェントを活用すると、理想の転職先を見つけやすくなり、失敗の可能性を下げることが可能です。
自分の今までの経験と、企業側が求める人材をしっかり把握すれば、新しい仕事への転職は誰でも十分に可能です。