「中卒の自分が働ける会社はあるのだろうか・・・・・・」
このような不安を抱えている方はいらっしゃいませんか?
日本はまだまだ学歴社会なところがあります。
企業によっては、高卒以上が応募可能など、学歴で門前払いされるケースも少なくありません。
多くの人は高校・大学を卒業してから企業に就職するでしょう。
一方で、家庭の都合や金銭的な事情で、中学を出てすぐに働く人もいます。
中卒の人が仕事を見つけるには、どうすればよいのでしょうか?
まず、中卒の方は「資格取得」を目指してみて下さい。
資格を取れば仕事の幅が広がります。
そこで、中卒の人が取っておくと便利な資格、中卒の人でもできる仕事を紹介していきます!
現実問題中卒の就職は厳しい!
実際のところ、中卒で就職するのは厳しいという現実があります。
まず、応募条件が「高卒以上」などの求人が多く、中卒の人は選択肢が限られます。
もちろん、高校・大学で勉強したことが、社会に出たあと役に立つかといったら、そうでもありません。
むしろ勉強したことの大半は、仕事とは関係ない知識ばかりです。
なぜ、中卒は高卒・大卒と比べて、就職する上で不利なのでしょうか?
それは「企業が中卒に抱くイメージがあまりよくない」ことが原因のひとつです。
- 「勉強に対する意識が低い」
- 「継続してなにかをするのが苦手」
- 「うまくいかないことがあると、すぐに諦めたり、投げ出したりするのではないか」
中卒という時点で、企業はマイナスイメージにとらえます。
中卒の人が仕事探しを成功させるには資格を取ること
「果たして中卒の自分に仕事が見つかるのだろうか・・・・・・」
その答えは「YES」です。
ただし、努力せずに簡単に見つかるとは思わないで下さい。
中卒の人はむやみに仕事を探す前に、まず資格取得を目指し勉強してみましょう!
履歴書に取得した資格を書ければ、それは自分を売り込むためのアピールポイントに。
「この人は資格の勉強を頑張ったんだな」と面接官の目に留まり、「中卒の人は勉強が苦手」というネガティブなイメージを打ち消せます。
このように資格でアピールできれば、中卒の人でも仕事探しがうまくいきます。
中卒の人は資格を取って、周りと差をつけましょう!
中卒でも取得できる資格
いったい中卒の人は、どんな資格を取ればよいのでしょうか?
まずは、自分が働きたい業界をイメージしてみて下さい。
そして、そこで活かせそうな資格を探してみましょう。
入社する前にその資格を持っておけば、それは絶好のアピールポイントになります。
学歴関係なく取れる資格はいくらでもあります。
例えば、中卒の人でも取れるのは以下のような資格です。
- ・マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
- ・宅地建物取引士(宅建)
- ・調理師
- ・介護職員初任者研修
これらがどのような資格なのか、ひとつずつ見ていきましょう。
マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
マイクロオフィススペシャリスト(MOS)とは、エクセルやワードなどのパソコンスキルを証明する資格です。
これらのオフィス製品は、ほぼ全ての企業で使用されています。
- 会議の議事録をワードで作成
- 顧客データをエクセルでまとめる
このような作業は、会社に勤めたらできて当たり前です。
MOSを持っていれば、「この人は一定のパソコンスキルがある」とみなされ、面接のとき有利になります。
【国家資格】宅地建物取引士(宅建)
宅地建物取引士(宅建)を持っていると、不動産取引に関する法律知識があることをアピールできます。
20歳未満の未成年でも受験できる国家資格です。
ただし、合格率は毎年全受験者の15%ほどで、誰でも受かる試験ではありません。
宅建を取得すれば、不動産関係、もしくは金融機関への就職に有利です。
会社によっては5,000円から3万円、多いところでは月額5万円もの資格手当が出ます。
【国家資格】調理師
食品に関する知識から調理法など、調理に関するプロであることを示せるのが調理師です。
調理師免許を持っていれば、飲食店、病院・福祉施設の食堂などへの就職が有利に。
ただし、調理師試験には受験資格があり、以下の2点のどちらかを満たさなければなりません。
- ①各都道府県が指定する調理師学校を卒業
- ②飲食店などで、2年以上の実務経験
つまり、中卒の人は卒業後に飲食店などで2年間仕事をして、調理師試験を受験する必要があります。
【国家資格】介護職員初任者研修
介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)は、介護のプロであることを示す国家資格。
受験資格はありませんが、指定カリキュラムの受講と終了試験の合格が必須です。
介護の仕事は大きく2つに分かれます。
一つは掃除・洗濯などの「生活援助」、もう一つは食事・入浴など日常生活を支援する「身体介護」。
後者の身体介護を行う場合、介護職員初任者研修のような介護関係の資格が必要です。
老人ホームなどの介護福祉施設への就職を目指すなら、介護職員初任者研修を持っていると有利に働きます。
中卒の人が就職しやすい仕事
資格を取得してから仕事を見つけるのは大事なことです。
ただし、資格を取るのはあくまでも過程であり、就職するのが目標なので、そこを勘違いしないようにして下さい。
先に就職先を見つけて、働きながら資格取得を目指すのもひとつの手段です。
その後、取得した資格を活かして、社内でキャリアアップして下さい。
中卒の人でも就職しやすい仕事は、例えば以下のようなものがあります。
- 工場勤務
- 営業職
その仕事内容をひとつずつ見ていきましょう。
工場勤務
工場の仕事は中卒の人でも就職しやすいです。
仕事自体は、部品組み立てなどのライン作業の他に、品質管理、生産管理といった業務があります。
特にライン作業は、勤務中に立ちっぱなしになるので、体力があった方がよいです。
工場での仕事は、以下のような特徴があります。
- ・単純作業が多く、比較的仕事を覚えやすい
- ・就業中はもくもくと作業するため、対話が苦手な人でも大丈夫
- ・作業自体は単調で飽きやすい
- ・工場は24時間稼働しているため、シフト勤務の可能性がある
また、次のような資格を持っていると、キャリアアップにつながります。
- ・フォークリフト運転技能者
- ・危険物取扱者
- ・衛生管理者
- ・溶接技能者
営業職
営業職は学歴不問の求人が多いです。
基本的に仕事の評価は、個人の売り上げ次第。
企業によってはインセンティブ(報奨金)があり、成果さえ上げれば大卒の人よりも出世できます。
営業の仕事にはメリットとデメリットがあります。
- 学歴関係なく、実力で仕事を評価してもらえる
- 社外での人脈が広がる
- 給料が歩合性になると、安定しないことがある
- 自分から積極的に動かないと、仕事でまったく評価されない
また、営業の仕事をするなら、次の資格取得を目指しましょう。
- ・営業士検定(初級・上級・マスター)
- ・営業力強化検定
- ・セールスレップ1級~3級
- ・普通自動車免許
実は資格がなくても公務員になれる
「中卒の方は資格を取得した方がよい」と、これまで紹介してきました。
実は、資格を取得しなくても、安定した生活を手に入れる方法があります。
それは公務員試験を目指すことです。
例えば、中卒でもなれる代表的な公務員は下記の3種類があります。
- ・警察官
- ・消防士
- ・自衛隊
これらの公務員試験は、受験資格を満たせば中卒でも受験できます。
具体的な仕事内容を確認してみましょう。
警察官
中卒の人でも警察官になれます。
警察官の公務員試験は、I類・Ⅲ類という区分があり、中卒の人は後者のⅢ類を受験してください。
警察官Ⅲ類の試験は、「17歳以上35歳未満で、高校卒業程度の学力があること」が受験資格で、実際に高卒である必要はありません。
そのほかに、身長・体重・視力など、身体的要件を満たす必要があります。
警察官の仕事のメリット・デメリットは次のとおりです。
- ・公務員ということもあって、将来は安定している
- ・比較的給料がよい
- ・交番だと三交代制の当直勤務となり、不規則な生活になりがち
- ・常に命の危険にさらされる
消防士
消防士の試験は、中卒の人でも受験可能です。
受験資格や年齢制限は、各自治体によって異なりますが、30歳未満であれば試験を受けるチャンスがあります。
消防士の公務員試験は、「高卒程度の学力が必要」というⅢ類の区分があるので、中卒の人はこちらを受験するとよいでしょう。
消防士の仕事は以下のような特徴があります。
- ・24時間勤務して2日休むという仕事のサイクルなので、休みが多くなる
- ・公務員ということもあり、将来は安定している
- ・上下関係が厳しく、体育会系の職場
- ・命の危険がある
自衛隊
自衛隊の採用試験はさまざまな種類があります。
自衛官候補生であれば、学歴は関係なく18歳以上33歳未満であれば入隊可能。
また中卒の人なら、卒業後に「陸上自衛隊高等工科学校」に入ることを視野に入れてみて下さい。
この高等工科学校に入るのは狭き門ではありますが、国家公務員という扱いになる上に、お給料をもらいながら勉強ができます。
自衛隊には、そのほかにどのような特徴があるのでしょうか。
- ・公務員なので、「安定している」というイメージを持たれる
- ・特別職国家公務員として、国を守るために働ける
- ・基地内では寮生活が当たり前でプライベートがない
- ・常に危険と隣り合わせ
まとめ
中卒の人は仕事探しに苦労するのが現状です。
今の日本社会の仕組みとして、どうしても学歴が重視されてしまうので、中卒の人はほかのことでアピールするしかありません。
そうなると、「資格を取得すること」が就職を成功させる一番の近道です。
それ以外の方法だと
- 営業職など学歴が関係なく、実力で評価される職種に就く
- 中卒でも受験可能な公務員試験を目指す(警察官・消防士など)
など、中卒でも仕事の探し方はいくらでもあります。
中卒の人は学歴を悲観する必要はないので、いろいろな方法で仕事探しにチャレンジしてみましょう!
ライター:玉置 博章 Twitter@tama1226dic1811