世間では売り手市場と呼ばれていますが、中卒の就職は未だに厳しいと思っていませんか。
本記事では中卒の女性が就職できる求人の特徴や、歓迎してくれる4職種と、中卒に対して企業がどんなイメージを持っているのかをご紹介します。
本記事を読んで希望している職種が、自分の適性にあっているのか、就活対策を見直して就職成功を目指してください。
企業がみる中卒とは?
日頃から、中卒や高校中退者を採用していない企業では、あまり良いイメージを持っていません。
では、それらの企業は中卒や高校中退者に対してどのようなイメージを持っているのでしょうか。
- 【企業が中卒や高校中退者に持つイメージ】
- 基礎学力が低い
- 勉強が嫌い
- 教養がない
- 忍耐力や継続力が弱い
- イヤなことがあると逃げ出す
- 敬語が使えない
- 年長者への接し方を知らない
- ビジネスマナーが身についていない
- 遊びすぎた、または校則違反をして進学できなかったか中退したのではないか
このように良いイメージを持ってもらえません。
実際には、勉強が好きで進学したかったが経済的な理由や環境などで進学をあきらめた人や、高校を中退せざるをえなかった人もいます。
このような人が損をしてしまうのは理不尽なことです。
しかし、中卒の女性でも正社員を目指して就職することは可能です。
そのためには、世間は自分が思っているよりも厳しい目で見ていることを頭に入れておいてください。
中卒の女性で就職できる職種はある!
中卒でも就職できる求人には2つの特徴があります。
1つは「学歴不問・未経験歓迎」の求人です。
学歴不問とは文字通り学歴にこだわらず、エントリーを受けつけてくれる求人です。
学歴不問で未経験者を歓迎する求人は学歴や経験よりも、仕事への意欲やポテンシャル(伸びしろ)を重視して採用を行います。
また、学歴不問・未経験歓迎の求人では採用後に教育をする環境が整っているので安心して入社できます。
しかし、学歴不問・未経験歓迎という求人を出していても、実際は高卒や大卒を希望しているケースや、教育する環境がないにもかかわらず人材を採用しては使い捨てにする企業があるので注意が必要です。
2つ目の特徴は慢性的な人材不足の職種です。
人材不足が深刻な職種はサービス職、工場の製造スタッフ、営業職、介護職になります。
中卒で就職できる、女性歓迎の職種
ここでは、中卒の女性を歓迎する4職種に分けてご紹介していきます。
それぞれ「向いているタイプ」を記載しますので、「自分に合う職種は何か」を考えながら読んでください。
自分でも思いがけないような就職先が見つかるかも知れません。
お客様とのコミュニケーション能力を重視「サービス職」
サービス職と言っても幅広くあります。
・接客業:アパレルショップの店員/ホテルのスタッフ/旅館の仲居/エステサロンのスタッフなど
・飲食業:居酒屋の店員/レストランの店員/料亭の接客など
このように、あつかう商品やサービスは多種にわたります。
また、能力主義(売上重視)のため学歴のハンデがありません。
この職種で長く働くには自分が興味を持っている商品やサービスか、自分にとって身近な商品やサービスを、あつかう店を選ぶことをオススメします。
ここで、サービス職に向いている人の特徴をご紹介します。
- 【サービス職に向いている10のポイント】
- 人が好き
- コミュニケーション能力が高い
- いつでも明るく対応できる
- おもてなしの心を持っている
- センスがいい(化粧品・アパレル)
- ストレスに強い
- イレギュラー対応が得意
- 体力に自信がある(重い商品を運ぶ、立ち仕事など)
- 商品の売り目を考えるのが好き(POPを書く時や商品説明で必要)
- 店の売り上げに向かってチームでがんばれる
学歴不問、未経験者歓迎の求人が多い「営業職」
営業職はマーケティングやプレゼンスキルが問われるので、高卒以上でないと難しいと思われがちですが、実は「やる気」があれば中卒でも歓迎されます。
そのため、学歴不問の営業職ではインセンティブ制度が充実している企業が多くあります。
稼ぎたい人や、出世したい人にオススメです。
ただし、求人広告に「ノルマなし」と書いてあっても、目標と言いかえているだけでノルマのない営業職は少ない傾向にあります。
- 【営業に向いている10のポイント】
- 体力に自信がある
- フットワークが軽い
- コミュニケーション能力が高い
- お客様の要望を的確に聞き取れる
- 空気が読める
- どうすればノルマを達成できるかを考えて行動できる
- ねばり強い
- 自分からすすんで勉強できる(経済やパソコンスキルなど)
- 誰とでも仲良くなれる
- ビジネスマナーや教養が身についている(身につけたい)
マニュアルどおりに仕事をする「工場の製造スタッフ」
工場の製造スタッフと聞くと男性の職場を思い描く人が多いですが、女性が活躍している現場も多くあります。
精密機器の検品(不備がないか確認)や化粧品、アパレル関係の工場では女性が多く働いています。
工場の製造スタッフはマニュアルが整備されているので、初心者でも入りやすくコツコツと正確に仕事ができれば学歴は関係ありません。
工場は郊外にあることが多く、シフト制や寮完備といった求人もあります。ですので、仮に賃金が安くても生活費がかからず、貯蓄が可能な職場もあります。
請負企業にはスキルアップができる企業とできない企業があるので、十分検討してください。
- 【工場の製造スタッフに向いている4のポイント】
- コツコツと正確に仕事をするのが得意
- マニュアルどおりに仕事を進めたい
- 工場のような閉鎖的な空間でも平気
資格がゼロでもスタートできる「介護職」
慢性的な人材不足のトップに上がるのが介護職です。
介護職は資格がなくて利用者のお世話から仕事ができます。
仕事をしながら勉強をして介護職員初任者資格を取得すると、利用者の身体にふれる身体介護が可能です。
介護職は利用者を起こす、立たせて車椅子に乗せる、お風呂に入れるなどで体力を使いますが、シフト制でも残業が多く想像以上に体力勝負の仕事です。
細やかな気遣いが必要な仕事であるため、女性が多く活躍している職種です。
なお、介護の仕事は大きく分けて施設での介護と、在宅介護をしている人の元で仕事をする訪問介護があります。
特に深刻な人手不足なのは訪問介護です。
訪問介護では身体介護よりも家事全般をリクエストする人が多く、家事全般のスキルも必要です。
- 【介護職に向いている8つのポイント】
- 仕事をしながら一生使える資格を取りたい
- 家事が得意
- 人の役に立ちたい
- お年寄りや障害者と接するのが苦ではない
- 初対面でお年寄りや障害者と打ち解けられる
- 初対面で「優しそう」と言われる
- ストレスに強い
- 体力に自信がある
まとめ
中卒の女性が就職しやすい求人は、人手不足の職種や未経験歓迎で学歴不問の求人をねらえば就職できる可能性が高くなります。
特に中卒の女性を歓迎してくれる4職種はサービス職、工場の製造スタッフ、営業職、介護職です。
4職種にはそれぞれ適性があります。
自分の適性を理解していないと、4職種の中から求人を選んで応募しても不採用が続いてしまいます。
自分にはどんな適性があるのか、「やりたい仕事」や「あこがれの仕事」を一度忘れて考えてみてください。
自分の適性と合う職種を知ることが就職成功の近道です。