高校を中退していると、どうしても自分の学歴にコンプレックスを感じてしまうことがありますよね。「世間の理解が得られない」というイメージに引っ張られて、足が止まってしまうこともしばしばです。
就職活動をしようにも、友人や知人にはなかなか相談ができず途方に暮れる日々を送っていませんか。学歴が理由で、高校卒業以上でないと応募できない求人も多く、ネガティブな感情に支配されることも少なくありません。
実際には、高校中退でも就職できている人はたくさんいます。相談できるところもたくさんあります。政府が支援している場所もあり、高校中退という学歴が社会から疎外されることはもうありません。自分のやりたいことに向け、一歩ずつ進んでいきましょう。
就職相談できるところはある!
高校を中退していると、就職の相談をどこにしたらいいのかわからなくなってしまいますよね。特殊なバックグラウンドであるがゆえに、理解者がいてくれるのかという不安との戦いになりかねません。
しかし実際には、学歴に関係なく就職の相談ができるところは存在します。就職相談のプロと呼べる人にも出会えるので、ぜひ活用しましょう。
全国の高校中退者のうち、50%以上の人が就職できています。高校中退だからといって、ハンデを感じる必要はありませんよ。冷静に地に足をつけて、自分に必要な人に会いに行きましょう。
高校を中退しても学歴不問の求人であれば応募できる
高校を中退していると、どうしても学歴が引っかかってしまいます。というのも、多くの求人は高校卒業以上の学歴を対象としているからです。高校中退では、これらに対して応募資格がないために求人の総数が少ない状態で就職活動をしなければなりません。
高校中退の場合、学歴不問の求人を選ぶようにしましょう。例えば製造業や建設業などの現場作業系の仕事では、学歴よりも身体の強さが大事になります。そういった職種では、22歳の大卒の人よりもはるかに若い高校中退者の方が重宝されます。
また運送業も、運転免許1つあれば戦える業界です。逆に言えば、運転免許がなければどんな優秀な学歴があったとしても戦えません。運送業以外の業界でも、応募資格に運転免許が必須な場合もあります。就職に備えて取得しておきましょう。
高校中退した人でも就職の相談ができるところ
高校を中退した人でも、就職相談をできるところがあります。ハローワークは、一度は耳にしたことがある名前ではないでしょうか。また、ジョブカフェは厚生労働省や経済産業省も支援をおこなっています。さらには人材系のエージェントに相談すれば、適切な求人をダイレクトで紹介してくれますよ。
その1:ハローワーク
ハローワークとは通称であり、正式には「公共職業安定所」という名前です。全国に544か所設置されています。拠点で特徴が異なることはほぼないため、最寄りのハローワークを利用しましょう。
ハローワークの特徴
ハローワークでは、相談に料金はかかりません。求人検索から応募まで、一括して無料でおこなってくれます。また、希望すれば面接の対応も可能です。特に高校を中退していると学歴に関する質問は避けて通れませんので、面接に不安のある方はあわせて利用しましょう。
ハローワークでは、全国の求人を検索することができます。こちらは、全国どこの拠点でもネットでも同じ条件で利用可能です。ただ、応募の受付は拠点でのみとなっていますので、その際は最寄りの拠点に足を運びましょう。
ハローワークは取り扱っている求人数が多いです。数が豊富な分、どの求人に応募すればいいか見えてこない場合もあります。そうした時は、求人検索の段階で職員に相談をしましょう。その人に合った求人を一緒に探し出してくれますよ。
ハローワークはこんな人に向いている
ハローワークは拠点数が多いため、自宅の近くで就職の相談をしたい人に向いています。また、求人数も豊富なため、選択肢を多く持ちたい人にも便利です。反対に、選択肢が多いと選びきれないと感じている人にはあまり向かない場所でもあります。自分が就職活動をする上で、どれくらいの選択肢があれば安心できるかあらかじめ考えておきましょう。
就職の場所を今住んでいるところに限定していない、UターンやIターンを考えている人も、全国の求人が検索できるハローワークは有用です。
その2:ジョブカフェ
ジョブカフェもまた通称であり、正式名称は「若者のためのワンストップサービスセンター」です。厚生労働省や経済産業省も支援をおこなっており、ハローワークに併設されているところもあります。すべて無料で利用でき、仕事を見つけるためのさまざまなサービスを受けられるのが特徴です。46の都道府県に設置されているので、細かな特徴を見て利用するか検討してみてください。
ジョブカフェの特徴
ジョブカフェでは、就職相談の際には書類作成の段階から応じてくれます。高校を中退していると履歴書に書く内容も迷ってしまいがちですので、相談してみるのも手です。もちろん、書類を作成した後の面接練習もやってっくれますよ。
また、各職種の適性診断をおこなっています。こちらは、やりたいことや自分の強みが見えてこない人におすすめです。専門のスタッフが、診断結果をもとにアドバイスをくれます。仕事を通じて実現したいことを考えていきましょう。
その他、パソコンやプリンターの貸し出しもおこなっています。高校中退直後ではこれらが家庭にない場合があり、ジョブカフェで求人の検索から書類の作成まで作業をすることが可能です。
さらには、就職活動に関するさまざまなセミナーも開催されていますので、興味のある方は参加してみましょう。
ジョブカフェはこんな人に向いている
ジョブカフェのサービスは、おおむね40歳までの人を対象にしています。主に若手の、まだキャリアの浅い人やこれからキャリアを歩んでいく人向けのサービスです。
また、キャリアカウンセラーが常駐しているため、相談しながらゆっくりと就職活動を進めていきたい人も向いています。まだ就職活動のイメージが湧かず、どう行動すればいいかわからない人は利用してみましょう。
適性診断やセミナーなどは、自己発見に役立つものです。今まであまり自分と向き合う時間が取れなかった人や、仕事のやりがいをいまいち感じられない人は積極的に参加してみてください。多くの人に会い、憧れの人を見つけるだけでも、就職活動は大きく前進しますよ。
その3:転職エージェント
転職エージェントは、人材がほしい企業と仕事を探している人をマッチングするサービスです。ハローワークやジョブカフェとは異なり、各企業が運営しています。無料の会員登録が必須です。会員登録だけならネットでもできますので、とりあえず登録してみるのもありですよ。
転職エージェントの特徴
転職エージェントは企業側にも営業をかけているため、企業についてもとても詳しいのが特徴です。自分に合う企業を的確に紹介してくれます。また、転職エージェントは世に出ていない求人も持っており、そこでしか出会えないものも存在します。
転職エージェントの仕事は、企業と求職者のマッチングです。したがって、転職エージェントは企業のニーズを把握しています。すなわち、書類作成で何を書けばいいか、面接でどうアピールすればいいかもわかっているということです。
その他、給料の交渉や面接の日程調整なども代行してくれます。独自の求人から企業との交渉まで、幅広くかゆい所に手が届くサービスを提供し、スムーズな転職活動をサポートしています。
転職エージェントはこんな人に向いている
転職エージェントは、スピーディーに就職活動を進めたい人におすすめです。転職エージェントに相談すると、その日のうちに具体的な求人を紹介してもらえることもしばしばあります。就職活動の効率を上げ、一気に決めてしまいたいのであれば利用してみましょう。
また、書類選考がなかなか通らない人も利用価値があります。転職エージェントは、人材がほしい企業に営業をかけて人材紹介を代行するサービスです。先に説明した通り、企業側のニーズをくみ取った書類作成をサポートしてくれます。
ハローワークやジョブカフェに比べると、より企業との関係が深いのが特徴です。より具体的に、企業にアプローチしていきたいのであれば、手厚いサポートが受けられておすすめです。
まとめ
高校を中退しても就職している人はたくさんいます。高校中退という学歴が、就職に対する諦めを意味する時代は終わりました。高校中退を理由に就職できないのであれば、それこそが”時代遅れ”なのです。自分の学歴に、後ろめたさを感じる必要はありません。
就職活動につまづきそうな時は、ハローワークやジョブカフェ、あるいは転職エージェントに相談しましょう。ハローワークやジョブカフェは高校を中退したことにも理解がありますし、転職エージェントはその人に合った求人やキャリアプランを紹介してくれます。特徴を見比べて、自分の現状に合いそうな場所を選んでください。
自分の道は自分で決めるものですが、一筋縄ではいきません。それは学歴のある人でも同じです。だからこそ、ハローワーク、ジョブカフェ、転職エージェントに相談しましょう。