10年後、20年後、30年後……将来のご自身を想像してみましょう。
「今の自分のままでは不安」「今の環境から、変わりたい」と思った方は、ぜひ、フリーターからの転職を視野に入れて将来設計を考えてみてはいかがでしょうか
若くて体力がある間は、フリーターでアルバイトなどの非正規雇用の仕事をいくつも掛け持ちして働くことができます。なかには、正社員で働くよりも手取り月給が多いという方もいるかもしれませんね。
ですが、年齢を重ねていくうちに体力はおとろえ、病気やケガのリスクは大きくなっていきます。さらに、結婚や子どもを持ちたいと思ったときに、社会保険など家族を守るための保証がないと不安に感じることがあるはずです。
今回は、フリーターから卒業して、正社員への転職を成功させるための履歴書の書き方を解説していきます。東京五輪、後の大阪万博と好景気が予想される今は、好条件での転職のチャンスです。ぜひ、参考にして、ご自身の転職活動に活かしてみてくださいね。
フリーター期間の履歴書の書き方は?
これまで働いてきたフリーターの期間を、決してマイナスに捉える必要はありません。
経験した職種や身につけた技術は、ご自身のアピールポイントになります。どの業種・職種で、どんなことをしてきたか、任された・得意なことがあったかどうかを整理して、自分自身をプレゼンできるようになりましょう。
履歴書は、ご自身をアピールし、会社と交渉するためのプレゼン資料です。
では、具体的に履歴書の書き方についてのポイントをみていきましょう。
履歴書は自分がどれだけ会社の役に立てるのかをアピールするもの
履歴書にこれまでのご自身の経歴をただ並べるだけでは、会社へご自身の良さをアピールするための資料にはなりません。
履歴書を書く前に、まずは応募する会社のホームページやFacebook、TwitterなどのSNSをチェックしてみましょう。具体的に、会社の企業理念や業務内容、社風を理解することが大切です。
次にご自身の経歴を振り返り、これまでの経験のなかでその会社で活かせそうな経験やスキルを抜け漏れなく記載していきます。
また、志望動機にはこれまでの経験を活かして、ご自身がどのように会社に貢献できるかを明記しましょう。さらに、今後その会社で身につけていきたいスキルや将来のビジョンも書けるとなおいいです。
「なぜ、その会社に入社したいのか?」
「その会社でどうなりたいのか?」
「何のために、その会社を目指すのか?」
ご自身に問いかけてみてください。
その答えが、志望動機のポイントとなります。
まずはフリーター期間の経験を振り返ってみる
この転職の機会に、これまでのフリーター期間の経験を振り返って整理してみましょう。
フリーター期間のなかで、今後の転職活動でアピールできる経験は何か、自分自身で把握することが大切です。
例えば、「接客」での経験から“コミュニケーションスキル”を身につけたこと。
「バイトリーダー」を任された経験からリーダーとしての“調整力”を身につけたこと。
「事務アルバイト」の経験から“Excel”の入力や関数式利用のスキルを身につけたこと。
このように、フリーター期間に就いた各職種・業種でさまざまな経験・スキルを得て、成長しているはずです。
また、このような経験は、正社員への転職活動で大きな強みになります。
ご自身の持ち味、得意なことが会社でいかに役立てられるかを、アピールできる履歴書を書きましょう。
履歴書を書く時に絶対にしてはいけない3つの注意点
履歴書は何でも好きなように書いていい書類ではありません。
ご自身と会社をつなぎ、給与や待遇などの査定対象となる重要な書類です。
ここでは、履歴書を書く際に絶対にしてはいけない3つの注意点をお伝えしていきます。注意すべきポイントをおさえて、転職活動の第一歩である書類選考にのぞみましょう。
【履歴書の書き方:注意点①】履歴書にウソを書くのはNG
まず、学歴や職歴、資格の経歴詐称は絶対にNGです。万一、経歴詐称が発覚した場合は「内定取消」や「解雇」となる可能性があります。
正確な学歴や職歴、資格を明記するようにしましょう。
また、フリーター期間中の職歴で、試用期間中に退職した場合や、短日の派遣社員としての勤務(例:スポット派遣社員で1日倉庫棚卸の仕事をした)の場合は、省略してもいいこともあります。
ご自身で判断がつかない場合は、ハローワークの相談窓口や転職エージェントのキャリアカウンセラーに相談してみることをおすすめします。
なお、学歴が就職に不利に働くのではと不安に感じている方もいるかもしれません。ですが、特に学歴詐称は発覚したときに会社との信頼関係を大きく破たんさせます。さらに、「解雇」されてしまっては、今後の就職活動にも影響が出る可能性があります。
例えば、中学校を卒業してすぐ働き始めたという方は、同じ年の高卒・大卒の方に比べて社会人経験が長く、豊富であることが強みです。「ピンチはチャンス」という言葉があるように、ご自身が不安に感じていることが、ご自身の強みに繋がっていることも多くあります。
これまでの生き方・働き方のなかで、自信があること・誇れることを振り返ってみましょう。
【履歴書の書き方:注意点②】どこにでも通用する志望動機はNG
どの会社にも通用するような志望動機は、担当者の目にとまりません。
例えば、「人の役に立つ仕事がしたい」「営業の仕事で成功したい」などは、漠然としていてNGです。
なぜ、「その会社」を志望するのかが伝わるように書くのが、内定の秘訣です。
ここで、もう一度振り返ってみましょう。
「なぜ、その会社に入社したいのか?」
「その会社でどうなりたいのか?」
「何のために、その会社を目指すのか?」
最初にその会社に応募しようとしたきっかけ、憧れた理由が必ずあるはずです。
また、その会社で働くことで自分がどうなっていけるかのイメージや、社員のひとりとしてどのように貢献し、どう自己実現していけるかを想像してみてください。自ずと志望動機が見つかります。
履歴書はご自身を会社へアピールするプレゼン資料であるということを、冒頭でお伝えしました。
志望動機は、このプレゼン資料のなかで最も大切なアピールポイントです。
会社へ伝えたいこと、届けたい自分自身の想いを書きましょう。
【履歴書の書き方:注意点③】誤字・脱字がないかをチェック
履歴書の誤字・脱字は採用の合否結果に大きく影響します。
自分をアピールするための最も大切な資料に誤字・脱字というケアレスミスがあることは、注意力がない人という印象を与えてしまいます。
履歴書を書いたら、まず最低3回は見直しましょう。
1字1字丁寧に時間をかけて見直すことがおすすめです。
また、ご自身の書いた履歴書に不安があるという方は、ハローワークでも月に数回履歴書の書き方指導の無料講座が開催されていたり、ハローワークの相談窓口で履歴書をみてもらえたりします。
さらに、転職エージェントは無料で登録でき、採用されるための履歴書のノウハウや、履歴書の添削を行なってくれるので、うまく活用してみましょう。
履歴書は「手書き」と「パソコン」どちらでもOK
履歴書は「手書き」のほうがいいのか、「パソコン」で作成したほうがいいのか、悩むところですね。結論から言うと、どちらでもOKです。
ここでは、履歴書の「手書き」のメリット・デメリット、「パソコン」のメリット・デメリットをご紹介していきます。ご自身に合う方法、応募する会社の社風に合う方法を選んで作成してみてくださいね。
履歴書を「手書き」で書いた時のメリット・デメリット
履歴書を「手書き」で書くメリットは、下記のとおりです。
- ・個性が出やすい
- ・文字から人柄が伝わりやすい
また、履歴書を「手書き」で書くデメリットは、下記のとおりです。
- ・文字が読みにくい場合がある
- ・書くのに時間がかかる(間違えたら書き直さなくてはいけない)
特に、事務職で手書きの伝票や領収証を発行する業務があるなど、文字のきれいさ・丁寧さが応募に有利になる場合は、積極的に手書きで書くことをおすすめします。
また、その会社への応募にかける熱意を文字から伝えたいというときも、手書きが有効的です。
履歴書を「パソコン」で書いた時のメリット・デメリット
履歴書を「パソコン」で書くメリットは、下記のとおりです。
- ・文字が読みやすい
- ・短時間で作成できる(修正が簡単)
- ・パソコンスキルをアピールできる
- ・他の会社の応募へも転用できる
また、履歴書を「パソコン」で書くデメリットは、下記のとおりです。
- 「手書きを良し」とする会社では評価されない可能性がある
特に、社長や役員の年齢層が比較的若い会社では、パソコンで作成した履歴書を一般的としていて、評価に繋がる可能性があります。また、Word・Excel・PowerPointのスキルがあり、アピールしておきたいという方にとっても有効的な手段です。
もし、パソコンで作成した履歴書でいいかどうか不安に感じる場合は、採用担当者に確認してみることをおすすめします(ハローワークの相談員や転職エージェントのキャリアカウンセラーをとおして聞いてもらってもいいです)。
まとめ
今回は、フリーターから卒業して、正社員への転職を成功させるための履歴書の書き方をお伝えしました。いかがでしたか?
フリーターとして働いてきた期間があっても、決してマイナスではありません。フリーター期間の経験やスキルを活かして、志望する会社でご自身が何ができるかをアピールできることが大切です。
「就職」は人生の大きな転機。ご自身の希望する会社の内定をつかみとるために、最善の心構えで挑みましょう!
変化していくときには、大きな不安をともないます。今までと変わらない環境にいて、ぬるま湯に浸かっているほうがずっとラクです。
ですが、ラクな道・簡単なほうを選択ばかりしていては、人生はつまらないものになっていきます。迷ったときは、困難なほうを選択したほうが自分自身が成長できるのです。
ココ・シャネルはこう言っています。「私の人生はつまらなかった。だから自分でおもしろくしたの。__My life didn’t please me , so I created my life.」
転職という勇気ある選択をして、ご自身の人生を豊かで、楽しいものに創り上げていきましょう!
このコラムが、フリーターから卒業して、希望の就職を叶えるためのきっかけのひとつになれば、うれしいです。
ライター:白井絢子 Twitter@Ayako_Shirai321